再生医療とは What is Regenerative Medicine

再生医療とは、患者自身の細胞・組織又は他者の細胞・組織を培養等加工したものを用いた医療のことです。
つまり病気やケガや老化で失われた組織を、生きた細胞などを用いて修復しようとする治療です。

モティーフ銀座クリニックで使用される細胞は、あなたの体から取り出した幹細胞(自己脂肪由来幹細胞)を用います。
取り出した幹細胞を院内の培養施設で大量に増やし、それをあなたの体に戻します。あなた自身の細胞なので、拒絶反応やアレルギーはほぼ生じることがなく、副作用も起きにくいと考えられています。

幹細胞とは何か Our Regenerative Medicine

私たち人間の体内には、約37兆個から60兆個もの細胞が存在すると考えられています。これらすべての細胞のもととなるのが幹細胞です。幹細胞は私たちの体内に存在し、さまざまな細胞へと分化する能力を持っています。

幹細胞の2つの特徴

1.自己複製能

幹細胞は分裂を行い、自分と同じ幹細胞を作り出す能力(自己複製能)を持っています。この能力により、幹細胞を培養室で大量に増やすことが可能となります。

2.分化能

幹細胞は、異なる種類の細胞に変化する能力(分化能)を持っています。この能力により、幹細胞は体内で必要とされる細胞(軟骨、皮膚、神経細胞など)に分化し、組織の修復や再生をサポートします。

幹細胞(かんさいぼう)とは?

以上が幹細胞の基本的な特徴です。それでは、幹細胞を体内に投与すると、どのような良いことが期待できるのでしょうか?

幹細胞の2つの効果

1.組織の修復・再生の促進

幹細胞は、老化した組織や損傷した部分の修復に役立つとされています。具体的な作用として、以下のようなものが挙げられます

血管新生の促進
新しい血管を形成し、血流を改善します。これにより、組織への酸素や栄養素の供給が向上し、治癒をサポートします。
細胞の増殖促進
損傷した組織の細胞増殖を助け、組織の再生を促進します。
弱った細胞の生存維持
ストレスや老化で機能が低下した細胞の生存をサポートし、組織全体の機能維持に寄与します。
神経細胞の保護
神経細胞の損傷を抑え、神経機能の維持・改善が期待されます。
肝細胞の線維化抑制
肝臓の線維化(硬化)を抑制し、肝機能の改善に役立つとされています。
瘢痕形成の抑制
傷跡や瘢痕の形成を抑え、皮膚や組織の修復を促進します。
目的部位への細胞の移動(ホーミング効果)
幹細胞が体内で損傷した部位に集まり、そこで効果を発揮します。
軟骨再生
関節の軟骨組織を修復し、関節機能の改善が期待されます。

これらの作用は、幹細胞そのものの効果と、幹細胞から分泌されるサイトカイン成長因子エクソソームなどの分泌因子によるものです。これにより、組織の修復やアンチエイジング効果、組織の活性化が期待できます。また、関節や神経の修復にも役立つとされています。

幹細胞が直接的に働きかけるイメージ 幹細胞が間接的に働きかけるイメージ

2.免疫機能の調整

幹細胞には、免疫機能を調整する効果があるとされています。この働きにより、免疫細胞の過剰な反応を抑制し、抗炎症作用を発揮します。これにより、自己免疫疾患や慢性的な炎症性疾患に対する効果が期待されています。

幹細胞のこれらの効果が複合的に作用することで、さまざまな治療効果がもたらされる可能性があります。また、自身の体から採取した幹細胞を使用する場合、拒絶反応やアレルギー反応のリスクが低いとされています。

幹細胞治療はどんな病気に効果が期待できるのか?

2020年時点で、幹細胞治療に関する臨床試験は世界中で1,138件登録されており、多くの分野で研究が進められています。以下に、その一部をご紹介します。

自己免疫疾患

全身性エリテマトーデス(SLE)
免疫系が自身の組織を攻撃する疾患で、幹細胞の免疫調整作用により症状の緩和が期待されています。
シェーグレン症候群
涙腺や唾液腺が破壊される疾患で、乾燥症状の改善が研究されています。
関節リウマチ
関節の炎症と痛みを引き起こす疾患で、炎症の抑制と関節機能の維持が期待されています。
多発性筋炎
筋肉の炎症を引き起こす疾患で、筋力低下の改善が研究されています。
強直性脊椎炎
脊椎の炎症と硬直を伴う疾患で、痛みの軽減と可動域の改善が期待されています。
クローン病・潰瘍性大腸炎
消化管の慢性炎症性疾患で、腸粘膜の修復と炎症の抑制が研究されています。
原発性胆汁性胆管炎
肝臓の胆管が破壊される疾患で、肝機能の改善が期待されています。
アトピー性皮膚炎
皮膚の炎症と痒みを伴う疾患で、皮膚バリア機能の改善が研究されています。
ベーチェット病
口腔内や皮膚、眼などに炎症を起こす疾患で、症状の緩和が期待されています。

糖尿病

1型糖尿病
膵臓のβ細胞が破壊されることでインスリンが分泌されなくなる疾患で、幹細胞によるβ細胞の再生が研究されています。
2型糖尿病
インスリン抵抗性が高まる疾患で、代謝機能の改善やインスリン感受性の向上が期待されています。

肝疾患

肝不全・肝硬変
肝臓の機能が低下する疾患で、肝細胞の再生と線維化の抑制が研究されています。

心血管疾患

心筋梗塞
心筋への血流が遮断される疾患で、心筋細胞の再生と心機能の改善が期待されています。
動脈硬化
動脈壁が硬化する疾患で、血管の再生と柔軟性の回復が研究されています。

脳血管疾患

脳梗塞・脳出血
脳血管の閉塞や破裂による疾患で、神経細胞の保護と再生が期待されています。

神経疾患

多発性硬化症
中枢神経系の脱髄疾患で、神経伝達の改善が研究されています。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
運動ニューロンが障害される疾患で、症状の進行抑制が期待されています。
パーキンソン病
ドーパミン産生細胞が減少する疾患で、神経細胞の再生と症状の緩和が研究されています。
脳性麻痺
脳の発達障害による運動機能障害で、運動能力の改善が研究されています。

これらの疾患に対する幹細胞治療は、現在も研究が進められており、将来的な治療法として期待されています。ただし、効果や安全性については個人差があり、すべての患者様に同じ効果が得られるわけではありません。当クリニックでは、最新の研究動向を踏まえ、患者様一人ひとりに適した治療プランをご提案いたします。治療をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

当院の再生医療 Our Regenerative Medicine

幹細胞治療

  • 膝関節の痛みに対する治療
  • 皮膚の老化(シワやタルミ)に対する治療
  • 点滴治療(慢性疼痛)

幹細胞上清液

  • 点滴
  • 膝関節
  • 顔、首、手の甲への注射
  • 顔パック など

幹細胞治療

モティーフ銀座クリニックの幹細胞治療では、

①膝関節の痛みに関する治療
②皮膚の老化(シワやタルミ)に対する治療
③慢性的な痛み(慢性疼痛)に対する点滴治療

の3つの治療をお受けいただけます。

これらに使用する細胞は、院内の培養施設(CPC)で作成しております。
院内の培養施設で細胞培養を行うには、厚生労働省関東信越厚生局へ申請し、厳しいチェック項目をクリアすることが必要です。
当院ではそれらの基準をクリアし、外部に細胞を出すことなく院内のみで採取→培養→投与を一貫して行うことができます。

再生医療のイメージ

幹細胞上清液(かんさいぼうじょうせいえき)とは?

幹細胞上清液とは幹細胞を培養した培養液から幹細胞を取り出し、残った液に滅菌処理などを加えたもののことです。

その液体の中には生理活性物質(成長因子、タンパク質、サイトカイン、エクソソーム等)と呼ばれる細胞活性のカギとなる因子が大量に含まれています。つまり、上の図でご説明した幹細胞の働きのうち、間接的な働きの部分を担当しているものです。
濃度はやや高めですが、幹細胞が入っていないので持続性は幹細胞治療に比べて短くなるため、基本的には複数回の投与が必要となります。

モティーフ銀座クリニックでは幹細胞上清液を院内で制作しており、投与量の調整も可能です。
投与方法は、点滴、膝関節投与、顔・首・手の甲などの局所的注入があります。

幹細胞上清液について

幹細胞上清液のイメージ

幹細胞の安全性と危険性

モティーフ銀座クリニックでは、院内の細胞培養施設で培養を⾏い、院外に持ち出すことは一切ありません。
培養施設で増やしたご自身の幹細胞を体内に注射で戻します。⾃⼰幹細胞は、ご⾃⾝の細胞ですので拒否反応がありません。
ご希望により凍結保存も可能です。

担当医師について

担当医師の写真

担当医師について

モティーフ銀座クリニックには、これまでに大手美容外科クリニックの院長を歴任してきた医師が在籍しています。再生医療の症例も数多く経験し、培った技術で患者様の悩みを解決いたします。

日本再生医療学会健康被害補償制度加入医療機関

患者様に安心して治療を受けていただくために、
再生医療サポート保険(自由診療)に加入しています。

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